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《解説》
「アギーレ/神の怒り」「フィツカラルド」のヴェルナー・ヘルツォーク監督の出世作で、登場人物がほとんど小人という異色作。人里離れた郊外にある小人の収容施設。懲戒処分を受けた13人の小人がクーデターを起こす。食事や農作業に対する日頃の不満が爆発した結果だった。暴徒と化した彼らの破壊はどんどんとエスカレートしていき、アナーキーな乱痴気騒ぎはいつまでも続けられるのだった……。
すごく胸焼けするような、
一生モノの違和感を植え付けられる作品。
日頃の鬱憤を晴らすように
団結してイタズラを繰り返す小人たち。
でも、決して誰かを思いやったり
守ったりしない。
植物を燃やしたり、家畜を殺したり
ペットを十字架に縛り付けたり
自分達よりも弱い者を執拗に痛めつける小人。
時折、挿入されるニワトリもそう。
片足を失ったニワトリは、必死で仲間のニワトリから逃げる逃げる。
そして、力尽きた頃には
仲間に啄まれ朽ちていく。
ニワトリ、小人、社会
同じ生き物が同じ生き物を
組織、権力といった囲いの中で虐げていく様を
ケラケラと薄気味悪い笑い声に包んで
ひたすら俯瞰して見せられる。
そんな、映画。
この映画からの教訓や正解はないけど、
わたしはヒトの良い面を失わずに生きたいな。
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